2005-10-25

メモ:Anorexia の動物モデルの困難についての Mrosovsky の指摘

ラットなどにおける時間制限給餌と運動の機会の組み合わせによる anorexia の動物モデルは、もっとも作製が容易であることからも有力なモデルであると考えられてきた。Mrosovsky(1984)は、制限給餌スケジュールへの対処の困難が、ラットの self-starvation の原因にあるだろうと予測した。あわせて、動物アナロジーにによる「ダイエット」の再現―すなわち anorexia のモデルの産出は、なぜ anorexia の患者がそのようするのかを洞察し得ないと指摘している。

 動物においては、家族力動や不適切感、身体像の歪曲といったような諸要因間の相互作用をモデル化していない(Mrosovsky, 1984)。

2005-10-09

メモ:時間についての学習と計時システム

 時間弁別や時間認知には、より長期にわたる範囲の時間についての認知と、比較的短期的な範囲についての認知がある。比較的短期的な範囲の時間弁別や認知には、時間間隔の弁別、そして時間順序の弁別などの側面がある。

 いずれにせよ、時間弁別や時間認知は、内的な計時システムとともに、時間範囲や時系列に関する記憶・学習が相互に関連している。時間間隔や時系列を学習するにあたっては、単に学習システムだけが作用するのではなく、同時に計時システムも作用しているはずである。