メモ:Food anticipatory activity
定刻に給餌されている動物が給餌の直前に活動性を高める現象は、食物予期活動《food anticipatory activity: FAA》と呼ばれている。ランニング・ホイール(回転かご)へのアクセスが可能なラットは、給餌時刻を概日周期にしたがって一定に保つと、その給餌時刻に先行する走行運動が増大する。
一日のうちの任意の一時間から二時間ぐらいの時間帯だけ、フード・マガジンに餌を投入してラットが餌を得ることができるようにしておくと、マガジンへの給餌がある時刻の直前にかけて集中してランニング・ホイールでの走行運動が観察されるようになる。ラットは食物の配給を予期した結果、活動性が高まっているのだという解釈がある。しかしながら、給餌の予期がなぜ活動性を亢進させるのかについての、決定的な説明はないようである。